高血圧のこと。自分でできることは?

高血圧の治療は、まず生活習慣の修正が大切です。

生活習慣で気を付けていただく項目は以下のようになっています。

1.塩分制限:6g/日未満

日本における平均食塩摂取量は10g/日を超えているといわれています。1日6g/日未満を目標にしましょう。エネルギー摂取量が多いほど塩分摂取量が多くなることが知られているため食べ過ぎは注意しましょう。また、高齢者や腎臓が悪い方は夏場など塩分摂取量を過度に制限すると脱水などで悪影響を及ぼすことがあるためやりすぎは禁物です。ちなみに減塩を1g/日できれば上の血圧(収縮期血圧)が1mmHg低下すると報告されています。

2a.野菜・果物の摂取

腎臓が悪い方は野菜や果物をとりすぎると高カリウム血症という状態になってしまうおそれがあるため注意が必要です。

2b.脂質:コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える

魚も食べるようにしましょう。

3.減量:BMI(体重÷身長(m)÷身長(m))が25未満

体重4kg減量すると4-5mmHg程度の血圧低下が得られる報告があります。ただし急激な減量は体に無理がかかりますので少しずつ減量するようにしましょう。

4.運動:有酸素運動を中心に毎日30分以上行う 

歩行、軽いジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスなど「ややきつい」と感じる程度で行います。できれば毎日30分(1回10分以上で1日合計30分)、1週間で180分以上を目標としましょう。

5.節酒:エタノールで男性:20-30ml/日以下、女性:10-20ml/日以下

おおよそ日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合弱、ウイスキー・ブランデーダブル1杯、ワイン2杯弱程度となります。女性の方はその約半分程度が望ましいといわれています。

6.禁煙:受動喫煙含む

喫煙はがんの原因のみならず、脳卒中や心血管病になりやすくなります。周囲のたばこを吸わない方にも影響が及ぶため禁煙は重要です。

その他

冬の寒さが血圧をあげます。暖房や防寒が不十分な場合心血管病による死亡率が増加するといわれています。特にトイレや浴室、脱衣所が見落とされやすいので冬の時期は注意が必要です。お風呂も熱すぎるとよくないので42℃まで、5-10分程度を心がけましょう。

ちなみに、減塩、食事、減量、運動、節酒、禁煙を達成できれば全部でおよそ20mmHg程度下がるといわれています(個人差はあると思います)。

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