脂質異常症について

こんにちは。
今日は脂質異常症についてお話ししたいと思います。

「善玉」、「悪玉」という言葉を耳にしたことはありませんか?
これはコレステロールのことで、「善玉」をHDL、「悪玉」をLDLと言います。

今回は様々な病気のもととなる「悪玉」コレステロールと、血管の掃除屋さんである「善玉」コレステロールについて説明したいと思います。

まず、それぞれのコレステロールが身体の中で何をするかをお話しします。

■悪玉(LDL):血管の壁に取り込まれ、血管壁を傷つけ炎症を起こして動脈を硬く狭くしていく

□善玉(HDL):さまざまな臓器から余分なコレステロールを肝臓にもどす

簡単に言えば、悪玉は動脈硬化を進行させ、善玉は動脈硬化の進行を抑える働きがあるということです。

では、悪玉が多い(LDLが高い)場合どうすればいいのか?
まずは、生活習慣の改善を行いその後薬物療法を検討します。

【生活習慣改善のポイント】

・禁煙し、受動喫煙を避ける

・過食と運動不足に注意し適正体重を維持する

・肉の脂身、動物脂(牛脂、ラード、バター)、たまご、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える

・魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆製品、雑穀などの摂取量を増やす

・糖質含有量の少ない果物(グレープフルーツ、スウィーティー、キウイフルーツ、ベリー類など)を適度に摂取する

・アルコールの過剰摂取を控える

・有酸素運動を1日合計30分以上行う

当院では診察の際、患者様から普段の食生活や一日の運動量などの生活状況をお尋ねし、毎日の生活の中で改善していただきたいことや注意点をお伝えしています。
それでも改善がみられない場合は、採血のデータをみて薬を処方します。

採血の項目ではLDLという項目が悪玉コレステロールを表す数値です。
悪玉(LDL)の値が80未満の人に対して、140mg/dl以上の人は狭心症や心筋梗塞発症のリスクが2倍以上になるという恐ろしいデータもあります。

健診や人間ドックを受けた際に要精査・医師の指導が必要などと指摘された方はもちろん、それ以外の方も一度ご自分の数値を確認されることをおすすめします。

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